トラックはなぜ遅い?
交通状況の流れが速くても、車通りが少ない道路でも、マイペース走行しているトラックを見かけることがあります。
乗用車から見ると遅く感じイライラする運転手さんもいるかもしれません。
トラックなどの貨物自動車は、大切な荷主さんの荷物を預かっています。運送中に荷崩れや破損などがあっては大変です。
最近では運ぶものも多種多様で、繊細な医療品や精密機器、食料品ではケーキやおせちなど荷崩れや破損があったら取り返しの付かない荷物を、丁寧に運んでいるトラックは多いのです。
トラックも様々で1トントラックから何十トンも運べる大型トラックまであります。大きく、重量が重くなればまるほど制動距離も長くなり停止するのも大変なので、速度をあまり出さず走行しているのです。
また運送会社によっては社速を義務付けている会社もあり、運転手はこの社内基準の速度を守りながら走行している例もたくさんあります。
スピードメーターにタコメーターという計測器を取り付け速度を記録し、運行管理者が速度をチェックし、速度違反が見つかると減給されてしまう会社もあります。
また最近では、高速道路での大型トラック事故を減らすため、アクセルを踏んでも時速90キロ以上は出せない、「速度抑制装置」を取り付けている大型トラックも増えています。
社速の義務付けやスピード管理は、少しでも交通事故を防ごうとする運送会社の努力なのです。
確かに交通状況から見て遅いトラックは、乗用車などから見ればスムーズな流れを途切れさせるような感じがするかもしれません。
ともすれば、遅いので無理な割り込みや煽りをうけるトラックも多い。
道路は公共のものであり、この道路を使用して生活をしている我々は、道路の交通状況に応じて細かい配慮を行う必用があると思います。
トラック、乗用車、二輪車、歩行者など全ての道路利用者が共存共栄して安全な交通環境を作り出すことが肝心なのです。